公務員の仕事とは?

職種ごとに説明していきましょう。

公務員を二分しますと国家公務員と地方公務員になります。
国家公務員は、三件分立にしたがい、立法・行政・司法にわかれます。

立法は国会が担当します。国会の公務員というと、選挙でえらばれる国会議員(特別職
公務員)と
試験等で選ばれる国会職員(一般職公務員)にわけられます。
国会は衆議院と参議院からなりますので、職員もその2つのいづれかに所属します。

国会職員は、国会議員のサポート、事務連絡、調査、委員会や各官庁との日程調整など
幅広い仕事をしています。
国会がある場所は、東京都千代田区永田町。
国会議事堂の中とその隣にある衆議院事務局、参議院事務局が仕事をする場所に
なります。

国会が開会されているときは、大変多忙です。また、夜中にまで国会が至るときが
ありますが、当然そういう時は残業勤務になります。

日本の国会は委員会中心主義をとっていますので、国会職員もいづれかの委員会での
仕事をしている方が多いです。たとえば、予算委員会、法務委員会など。

その他とくに法律で国会におかれている機関で仕事をしている職員もいます。
たとえば、裁判官訴追委員会など。

その他国会には、国会図書館や法制局もあります。
試験としては、衆議院事務局職員採用試験や参議院事務局職員採用試験が毎年実施
されています。

次に行政です。
これはわかりやすいですね。
官庁の職員です。
あと、自衛隊員もそうですね。
つまり、財務省も総務省も経済産業省も警察庁も内閣府も、職員はこの行政府に
属しているということです。

仕事は、各官庁で専門の業務を行っています。国家規模での業務です。
たとえば、予算の見積もり、法案の作成、政策の実行です。
日本の行政は、中央、おもに霞が関の本省本庁で大きな方針を決め、
それを都道府県、市町村へと落としていきます。

行政府の試験は、国家1種、2種、3種に分かれています。
この区分は、主に年齢の差であり、また、将来の昇進スピードの差です。
1種試験が一番難しく、受かってしまえば本省の課長まではまずは昇進できる
エリートコースです。ただし、今般このような昇進コースを採用時の試験だけで
きめていいのかという問題が提起され、試験の枠組みが変えられそうです。

また、1種、2種、3種のほかに、特定の仕事を専門に行うための試験があります。
それが、国税専門官や労働基準監督官などの採用試験です。

国税専門官は、主に税務署に勤務し、個人や法人に対し、申告が適正になされているか
調査を行います。強制権限をもつ国税調査官、マルサは、国税庁にて勤務します。

国税専門官は、1日に1社とか2日に1社とかを、原則1人で調査にまわっていきます。
不正な申告や申告漏れ、課税漏れがあればそれを指摘して課税し、悪質なものには
延滞金・重加算税を課します。

国税専門官が会社に来ると、その間、顧問税理士、社長や経理部の部長、担当社員などが
釘付けになりますので、会社側は大変神経を使います。
国税専門官はいきなり専門官になるのではなく、試験に合格してから6ヶ月間の税務大学校
での研修が続きます。
簿記も民法も税法もそして運動も、時間割はびっしり。でも、お給与ちゃんとでます。

6ヵ月後、配属先の税務署がきまります。3年ほどすると2度目の研修があり、
それがおわると晴れて国税専門官になれます。
国税専門官は一定期間勤務すると、税理士試験の科目が一部免除されたり全科目免除されたりと、特典があります。これは、定年後非常に大きい特典でしょう。

このあとは労働基準監督官に話はつづいていきますが、それは次回。