6月末までと見ていた景気の持続性。
ほんとそのとおりになってきました。
気づいていない人は能天気に無駄にお金使ってもらうこととして
これを読んでいる方は、前向きな守りのお金の使い方を、自分の未来のために知りましょう。
ちっちゃいお金をため込んでみても、何も生まれませんのでね。
自分のためにちゃんと使わないと残念な人の仲間入りです。

さて、先週末の米国の雇用統計は、けっこう無残な数字になってきました。
アメリカ経済はリーマン後の復活路線が終了。ピークアウトしたといっていいでしょう。
フィラデルフィア連銀指数も悪化をたどり、アメリカおまえもか、といいたいところです。
比較的頑張ってきた自動車販売も息切れがみえてきており、この先は下がるだけという感じです。

ヨーロッパ。
EUが何がだめかというと、結束できないというのがだめなんです。
小国のギリシャすらも、らちがあかない。だらだらずるずる悪くなっているのに
時間稼ぎのつなぎ融資のようなものばかり。

そんなことしている間に、スペイン国債10年物も自主再建不可能水域の7%超えになり、最高利回りとなっています。逆にいえばそれだけ利息を払わないと怖くて買えないという領域です。

スペインで今起きているのは、日本でも20年前に起きたバブル崩壊。銀行は不良債権の山、火だるまです。
毎日不動産の価値が下がっている途中です。そんなところに10兆円ほどの救済資金を入れても消火できるわけがなく、単なる時間稼ぎのいつものEUです。あーあ。

欧州危機は日本に影響があるのですか?という質問がありました。
はい。大ありです。
ギリシャはドミノ倒しの1枚めなんです。その1枚目がたおれたら、ポルトガル、アイルランド、スペインと
きてしまうことはだれにもわかることなんですね。

そして、今、お隣の中国、景気ダウン中です。これは欧州への輸出が多いことが主因です。
さらに中国は、首脳陣交代前の権力闘争があり、その最中、景気対策は手を打てていないのが実情です。

で、中国と交易関係が深いのが、米国と日本。今の世界経済のエンジンは間違いなく中国ですので
ここがこけると、世界全部こける。BRICSもこける。新興国も逃れられないのです。

ということで影響オオアリなんです。ただし、リーマンショックのような、世界恐慌のようなサプライズ的ショックではなく、
なんだか、ゆでガエルのような、いつの間にか少しずつ茹っていて気付いたら死んでいた。

そんな感じの経済動向を予測します。
2015年まではどうにもだめで、
ましていまのEUのまとまりのなさ、とくにフランスのサルコジさんなきあとの、EUは
まとめ役なしということで、これでは2020年まで回復なしかもしれません。かえってパニックが
こないと、回復がより遅れていくのです。大手術しないで、毎日カンフル剤いれているだけですから。
それで、病人,いつか良くなってね。それまで時間稼ぐから。これが現在のEUです。だって、1つの国でも
まとまらないのに、寄り合い所帯も相当なものですから。EUは。

日本。
ここに、東大の秋入学で、優秀な外国人留学生の勧誘。そして、パナソニックのような新規採用8割は外国人という話。
日本の若年層の失業率は10%ほどと、スペインの50%や中国の20%と比べれば
良好な範囲ですが、だんだん中国の20%に近づいていくことでしょう。今の教育システム、若年層のモチベーション、親の子に対する就職意識の低さからみて、不可避です。
そういう意味では残念な国です。いい国なのにね。日本は。若年層や学生、子供がこの国の未来なのに、
政府も文部科学省も産業界もいったいどうなっているのでしょう?この国は。気付かないとやられるだけです。

あなたは世界に出ていくか。日本でこの国を守るのか。分水嶺です。
どちらがいいかでなく、どちらがあなたの人生にふさわしいかを考えてください。



今村潤平(EYE/LAB)